ISBN:4760214038 単行本 茨木 のり子 花神社 1977/03 ¥1,995

『自分の感受性くらい』

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ


____________________

はじめてこの詩を読んだのが10年近く前。。
最後のフレーズにうじうじしてた心を見すかされたようで、
結局は手に入れてしまったこの詩集。

ときどきバイブルのように思い出すのよね。

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